2009年08月04日

ALPS5℃ 「Music Body!!」

ALPS5℃ 「Music Body!!」

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5ピースバンド ALPS5℃ のセカンド・アルバムがついに完成!ジャズ・ファンク要素やディスコビートをふんだんに織り交ぜたダンスナンバーの連続、しかし楽曲のバリエーションは幅広く、#2「シグナル」冒頭でクールな4つ打ちや#12「Big BOIN」のアップテンポな裏打ちビートなど、バンドの柔軟な表現力・アレンジに度肝を抜かされます。ひたすらリスナーをダンスへと誘うガッチリしたリズム隊、自由自在に音とリズムを司り楽曲の表情を決めるギター、そしてそのアンサンブルにもう一段階深い味わいを加えるキーボードの音色が響き渡り、それらが渾然一体となった時のうねりは止まること知らず。そして彼らのオリジナリティを決定付けるのは Vo. 松浦氏の必殺メロディ。ここまでバラエティに富んだ楽曲を 「ALPS5℃」流 POP サウンドとしてまとめ上げ、加えて喜怒哀楽を歌で巧みに表現しています。この感触は他のバンドでは味わえない文字通り彼らだけのもの。そして彼らの孕む中毒性は高し!様々な展開を孕むフルボリュームな全13曲、是非聴くべし!

Myspace

発売日 : 2009.7.20
自主企画
価格 : \1000(tax in)
posted by puri at 22:06| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年07月02日

V.A. 「NO MATTER WHERE WE GO」

V.A. 「NO MATTER WHERE WE GO」

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発売から日が経ってますが、7/12 THE SENSATIONS 企画に併せてこのタイミングで強引にレビュー!去年末に OSAWA17 (THE SENSATIONS, SEVENTEEN AGAiN, GIRL FRIEND) 率いる I HATE SMOKE RECORDS がドロップしたてんこ盛りコンピレーション・アルバム。現在のライブハウスシーンで活躍中のバンドをコレでもかと収録、その数なんと総勢37バンド37曲!それでいて840円という破格の値段だから物凄いです。まあ値段のことは置いといてそれよりも凄いのがやっぱり内容です。今年の1月にピックアップしたビッグ・バン的カオティックバンド Wienners や、MUGWUMPS ・ yellow gang などを始めとする一撃卒倒な激パンク、SPUNKY・FRIDAYZ・THRAX(音質がすげえ) などの炸裂ハードコア、またその中に入ることで一際センスが浮き彫りになってくる Sunny day hit singers のぐっとこみ上げて来る歌声とか neko! のウォームなアコースティックサウンド、THE COMMiTMENTS のメロディセンス、更に WITCHCRAFT ACT や WONDERFUL HAPPENS のグッド・フレーズ、また「?」な謎の楽曲を提供した PASTAFASTA など、もうてんこ盛り過ぎてこんな小さなスペースでは紹介しきれないので買ってください!

Myspace
mixi

発売日 : 2008.12.19
レーベル : I HATE SMOKE RECORDS
品番 : IHSR-010
価格 : \840(tax in)
posted by puri at 22:43| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ALL IS VANITY 「嘘の真実」

ALL IS VANITY 「嘘の真実」

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全ての生命の存在を鼓舞するように打ち鳴らされ、掻き乱されてはぶつかり合って化学反応を起こしていく音の応酬が生々しくヘッドフォンにまで伝わってくる。ここにあるのはお互いの呼吸を合わせて一つの塊を作っていく作業ではなく、格闘技の如くただひたすら互いを攻撃し合い、煽情し合った上で生まれるバキバキの緊張感の中で露わになった表現へのハングリー精神である。リズムは変則的に動いたり鉄壁のグルーブを作り出したりと慌しく変化し、とにかく安定を許さない。次々と予想を裏切り展開していく曲構成。また2本のギターから吐き出されるリフの噛み合わせはこれ以上ないと言える程に絶妙で、ボーカルはハイトーンでありながら太く響き渡り、前面に出まくっている。全てのパートが最大の自己主張を貫き通し、まるで他を潰しに掛かっているかのようで、しかしそれによってそれぞれが刺激を受けて能力を最大にまで引き出している。これはロックか? オルタナティブか? エモか? そんな事は解らないがただ一つ言えることは、これは ALL IS VANITY という5人組がぶっ放したヌルい音楽への挑戦状だ。皆これを聴いてビビればいい。こんな怪物のような音楽は己を削らないと出来無いし、彼らはここまで音楽に身を投じているからこそこんな怪物作を作り上げた。

mixi

発売日 : 2009.1.29
自主制作
価格 : \500(tax in)
posted by puri at 22:19| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月01日

Plat Home Nine 「Replaceable」

Plat Home Nine 「Replaceable」

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Plat Home Nine による新作5曲入りみミニ・アルバム。
前作「Portlait」よりアンビエントの傾向を強め、その中で引き立つ凛としたバンドサウンドとの相互効果により今まで以上にはっきりと姿を現した完全なる彼らのオリジナリティ。前作中に顕著であった各々の楽器とボーカルが交わる絶妙なバランスポイントは引き続き保たれており、優しく包み込むように鳴らされるシンセサイザーの旋律とギター、ライドシンバル・クローズドリムショットの刻みとの絡みは、それこそ「これしかない」というポイントで成立している。それが終始一貫してサウンドを支配することにより緊張感は途切れを全く見せることが無く、構築される世界は拡大を止めない。ヘッドフォンを装着し目を瞑った途端リスナーはこの世界から切り離され、5曲分の幻想的な世界へと誘われる。CDの再生が終わった後もその余韻は心地良く脳のチルアウトを促しいつまでも心に留まるが、それだけでは満足行かずつい2回目の再生ボタンを押してしまう。彼らの発生する引力はそれ程までに強力なのである。

Myspace
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発売日 : 2009.5.5
自主制作
価格 : \500 (tax in)
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minjah 「BAR BAR BAR」

minjah 「BAR BAR BAR」

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衣食住全てに於いて言えることでもあるのだが、とりわけ我々が普段耳にしている音楽の殆どは輸入文化である。そもそも音楽には成立するまでのバックグラウンドが確実に存在しており、例えばヒップホップなどはそれが誕生した70年代のアメリカにおける黒人の貧困・被差別と密接に関係している音楽である。終戦直後に我々が異国から輸入したのはその形骸だけだったが、それから60年経った今ではその容器は日本独自のバックボーンで満たされ、オリジナルとは違う発展の仕方を遂げている。
6月に発売される minjah のファースト・フル・アルバムのルーツはレゲエやラテンであるが、そこにどこか懐かしい日本的な旋律を加え、彼らの独特なセンチメントを携えて鳴っている。またはっきりと発音されるリリックに耳を傾けてみると、我々の心に直接届くようなキーワードが耳に飛び込んでは琴線に触れていく。根幹から日本文化との密接な結びつきを見せつつもゆったりと流れるレゲエサウンド。最早これは輸入の文化ではなく我々固有の文化として根付き、人間の生き様がここに刻み込まれていることは、一目瞭然だろう。並のスキルでは到達出来無い肉体的な珠玉のサウンド。

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発売日 : 2009.6.3
レーベル名 : ひぐらしレコード
品番 : HGRS-003
価格 : \2,000(tax in)
posted by puri at 23:49| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年05月03日

KNOCK OUT MONKEY 「SKANK UP」

KNOCK OUT MONKEY 「SKANK UP」

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神戸発のミクスチャーバンド KNOCK OUT MONKEY 、前作からおよそ1年ぶりのリリースとなるセカンド・アルバム「SKANK UP」。13曲入りの渾身作である。

「ミクスチャー」という言葉通り、ヒップホップ・レゲエのみならず90年代後半のオルタナティブの匂いを漂わせるようなフレーズ・メランコリックなアルペジオなど、楽曲を構成する要素の振れ幅はとてつもなく広い。しかもそれらの要素を少しずつ摘んで繋ぎ合せただけの小さい型に嵌ったものでなく、それらを消化し尽し、とっくの昔に通過したかのように真っ直ぐ鳴らされる音。ここでしか鳴らない、この4人でしか鳴らせない必然の音がある。それ程までに彼らの音にはオリジナリティが備わっているということだ。この多種多様の楽曲群を軽やかに操縦するVo/G w-shun のヴォーカルは全編に渡って一本の筋を通している。ここまで多岐に渡る楽曲の上を全てスキルフルに歌い上げてしまう彼の力量は突出したものがある。彼らにはもう「ミクスチャー」というカテゴライズは必要ない。既に彼らはもっと大きなフィールド、「音楽」というカルチャーそのものに改めて対峙している。

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発売日 : 2009.4.1
レーベル名 : Gyro Music Entertainment / Sunred Records
品番 : GMEC-1005
価格 : \2,200(tax in)
posted by puri at 21:52| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Great Funny Pant Sound 「Neo Polis Drive」

The Great Funny Pant Sound 「Neo Polis Drive」

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若干22歳の4人組、 The Great Funny Pant Sound の7曲入りファースト・ミニ・アルバム。

豊富な音楽知識に裏打ちされる独特の世界観。それの持つ深みがとにかく凄い。近年登場する新人アーティストの中でもここまで濃密なサウンドを叩き出すバンドは稀である。ディレイ / リヴァーブによる浮遊感は不穏な空気、或いは輪郭の無い不安感をどこからともなく呼び寄せる。そこに淡々としていながらも肉体的でシャープなドラムビートが加わり、前述の浮遊感とあいまった時にそれらは微妙な感覚の捻れ、ズレを生じさせる。重ねられたヴォーカルは繊細かつ独特な佇まいを見せ、そこに印象をはっきりと残していく。コードの選択センス・楽曲展開も彼らのサイケ感を増長させる重要なファクターの一部であり、また時折顔を覗かせるシンセサイザーなどの空間的な処理を施された音の数々は煙のように忍び込みながらも堂々の自己主張をしている。覚醒とサイケの同居。肉体性とカームな感情の混合。ひとつの塊となって射出され、危険な程の中毒性を放つ彼らの楽曲のエッセンスには、日本のオルタナティブ・ミュージックの未来の断片が確実に存在している。

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発売日 : 2009.6.3
レーベル名 : Apple Paint Factory Records
品番 : APFR-0012
価格 : \1.500(tax in)
posted by puri at 21:48| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年04月01日

smash funny stone 「subliminal Hz」

smash funny stone 「subliminal Hz」

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東京のマーズヴォルタ!都内はもちろん、最近は千葉、福島、栃木、群馬、大阪等への遠征も頻繁に行っている彼等。1曲6分以上がザラである(ライブでは3,4曲ほどで持ち時間を使い切ってしまう)その楽曲は、メタリックな質感のギターのリフ、変拍子に次ぐ変拍子で様々な表情を見せるプログレッシブな曲展開、ベースレスであるとは思えない重厚なサウンド、そして激情的なヴォーカルで成り立っています。複雑に絡み合うフレーズとフレーズ。まるでひとつの長い物語を観るような、次々と畳み掛けるようなリフやブレイクに突如訪れる静寂な場面などドラマチックかつカオティックな曲展開。それら全てがひとつの感情に向かって進んで行きます。エモと呼ばれる音楽はたくさんありますが、彼等こそが本当の意味でエモーショナルであると言えるでしょう。キノトのドリンクカウンターでも販売しているので是非手にして下さい!

myspace
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発売日 : 2008.8.10
自主制作
価格 : \500(tax in)
posted by puri at 22:42| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

The Watanabes 「Independent Social Power」

The Watanabes 「Independent Social Power」

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メンバーに実の兄弟を含むイギリス・ベルギー・ニュージーランド出身の4ピースバンド The Watanabes の10曲入りファースト・フル・アルバム。

本人達も影響を受けたと公言しているUKロックの雰囲気やネオアコの空気感等を汲みつつ、The Watanabes というフィルターを通して見つめた "東京" 、その中で巻き起こる様々な出来事と密接に関係した抒情的なリリックやメッセージは強いリアリティを伴って歌われ、彼らのオリジナリティのうちの重要な一つとなっている。心の奥まで響き渡るアコースティックギターを筆頭に全てのパートが温かく手を差し伸べてくるようであり、かつその手の優しさは非常に強く、過剰に歪んだギターやアグレッシブなリズム等を必要とせずともリスナーを感動させてくれる。ボーカルの美しいメロディは聞き手を選ぶことなく万人の心に行き届くことだろう。ロックやフォークだけでなくエモ好きのリスナーにもお薦めな傑作ファースト・アルバム。

発売日 : 2008.11.25
レーベル : Favourite Tree Records
品番 : 634479939051
価格 : \1,260(tax in)
posted by puri at 22:37| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

school food punishment 「Riff-rain」

school food punishment 「Riff-rain」

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5月にシングルリリース、メジャー進出が決定し、今後の動向が注目されるアーティスト、 school food punishment が今年1月にリリースしたサード・ミニ・アルバム。

瞬間を通り過ぎていく一音一音を取り零すな。高速で現在から過去へ駆け抜けていく音の群れは合致と分離を繰り返し、リスナーの予想のつかない動きを見せ、我々を包囲する。まずドラムが正確なリズムを刻み時間軸を形成し、我々の時間感覚を完全にジャックする。そしてコントロールを失った我々をベースが思いのままに操り、その影響は目の前に広がる風景にまで及ぶ。そのソリッドな音を聞いていると全てがクリアに見えてくる。脳の覚醒を促しているのかも知れない。キーボードはその旋律を以って風景に色を塗る。その色は正にバリエーションに富んでいて、澄んだ色や歪んだ色、優しい色や攻撃的な色まで自在に表現する。日常と全くかけ離れた音世界に驚きを隠せず、その中を彷徨いかけている我々に明確なディレクションを示すボーカル。心地良い発声で紡がれるリリックの断片は頭に刻まれ、いつまでも残り続ける。アルバムの中のほんの数秒の中に一体どれだけの風景が立ち現れているのだろうか。今このアルバムを聴きながらどれくらいの時間が経ったのか解らないがそんなものは気にする必要がない。再び1曲目のイントロが聴こえて来たので、この世界にもう少し留まることにする。

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発売日 : 2009.1.14
レーベル : FIVEMAN ARMY ROCKS
品番 : XQCY-1041
価格 : \1,700(tax in)
posted by puri at 22:33| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月06日

HONDALADY 「CASSETTABLE」

HONDALADY 「CASSETTABLE」

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4つ打ちキックとオクターブベースの気持ちいい流れの上にイコライズされたヴォーカルが乗っかって格好良すぎる#1「SAMURAI」で幕が開き、そのまま勢いを落とすことなくマッハ速度で駆け抜けていく通算8枚目のニューアルバム、「CASSETTABLE」。様々なジャンルのエッセンスを欲張りに取り込んだ全7曲の濃密な内容になっており、例えば表題曲ではBMP上げ目のブレイクビーツループが炸裂し、#4「TONIGHT2」では骨太ディスコビートにピアノのメランコリックなフレーズが絡み合う絶妙トラック、#6「パラノイ道」はメロディックなボーカルにシンセのラインがビシバシ決まりまくり、その他にもサンプリング、ハンドクラップ、ロック的なフレーズが小節のパンク寸前まで詰め込まれていて、全く休む暇なし。これ聴いて踊れない人はいないでしょう。

ただラストナンバー「ルグレ」では青臭さ漂うリリック、「伝えたい」という気持ちを真正面から歌い上げる少し感傷的な一面も。夜が終わってしまって少し寂しい気持ちと合間って、もう一回リピートで頭から聴きたくなってしまいます。HONDALADY節炸裂、あなたの部屋をダンスフロアーに変えてしまう珠玉の一枚。ローが気持ちいいのでなるべくデカい音で聴きましょう!

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発売日 : 2009.2.11
レーベル名 : KIMONO
品番 : DDCH-2311
価格 : \1,890(tax in)
posted by puri at 18:21| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

thepeople 「thepeople ep. II」

thepeople 「thepeople ep. II」

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ゆっくりと動き出す優しいエイトビートを携えて響き渡るボーカル、そこに突如挿入されるソリッドな変拍子―彼らの呼吸が余りにも気持ちよく合い過ぎて"拍子"という音楽の基本的概念を忘れてしまう程である―この2つの場面が違和感なく、寧ろ双方にとって必要不可欠であるかのように同居しているのは何故か。恐らく答えは「それが必然であったから」。

肉声というものはごまかしが利かない。ボーカリストの全てがそこに投影されるし、というよりも本来そうあるべきで、そうでなければボーカル一つで大勢の人間の感情を揺り動かすことなど出来ない。つまり肉声というものは文字通り(当たり前ではあるが)肉体性そのものである。また変拍子というのはポスト・ロックの解釈における肉体性の最大限の表現であり、何故ならばそれは演奏者の呼吸ありきの演奏であるからだ。つまり冒頭で述べた彼らの2つの音楽性の本質は実は同一であり、それぞれ違う方向から肉体性とそこに宿る感情にアプローチしているのである。そしてそもそも肉体性とは人間なら誰しも有する普遍的なものであり、ポップだ。

そしてもう一つ、彼らの音源を聴いていて思い浮かんだのが "楽器心" である。歌心という言葉があるのだから楽器心があって然るべきではあるが、thepeopleの場合は特に強い印象が残る。ベース・ギター・ドラムの音の表情がボーカルと同じように豊かに移り変わり、現れては消える。#2「28」はこの音源に収録されている唯一のインストゥルメンタル・トラックであるが、ここまでドラマティックな情景を楽器のみで描き出すのは彼らの最大の強みである。

myspace
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発売日 : 2009.2.14
自主制作
価格 : \500(tax in)
posted by puri at 18:13| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年02月01日

Wienners 「COSMO POP ATTACK」

Wienners 「COSMO POP ATTACK」

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1/20にリリースされた、結成からわずか約1年で知名度急上昇中の4ピースバンド Wienners の6曲入りファースト音源。

最初から最後までモグラ叩きの如く連発でハンマーを振りかざしてガツガツ突き進んで行くみたいな、この物凄いスピード感覚はこっちがボヤっとしてるとあっという間にボコボコにされる級に攻撃態勢全開で、しかもポップ。ギターで殴られたかと思うと次にドラムで蹴られて、ベースで転がされてサンプラーに耳つかまれて頭グルグル回されて、もうダメージ食らいに食らいまくって、でも最終的に「最高っス!」て思わず口から出てしまいました。防御が思いつかないような所をピンポイントで狙ってくるこの攻撃センスは頭で考えても絶対に生まれないもので、むしろそんなの天然素材じゃないとつまらないじゃないですか。たまたまアレとコレ混ぜたら爆発しちゃった、みたいなこのビックリな感じが最高なんだと思います。

でも俺がここで言いたいのは全然そんなことじゃなくて、難しいことはもう放っておいてとりあえずインディー取扱店に行って買って聴きましょうよ、ということだけです。宇宙空間ってもちろん体験したことないんですけど、もしかしたらこんなカオスな感じなんでしょうか。だったら最高っス!

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発売日 : 2009.1.20
自主制作
品番 : wns-001
価格 : \630(tax in)
posted by puri at 22:59| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

aquarifa 「Moment」

aquarifa 「Moment」

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物が活動を停止する直前の微かな変化はその一点でのみ観測されるもので、活動時や活動停止後の状態とは完全に異なる特性を持つ。走馬灯もそれの一種かも知れない。意識が無くなる寸前に混濁から解放され、我々はほんの僅かな間だけ時間の不可逆性から逃れることが出来るのかも知れない。しかしそんな大げさな話を持ち出さなくとも、例えば流星や線香花火の火玉などは消滅の瞬間に勢いを増し、最大の美しさを見せる。それが消滅の印象をより強くさせ、普段と違う独特な感傷を呼び起こす。消えるという事の尊さ、その変化の美しさは第三者の感情に多大に働きかけるものだ。

そしてそれはここにもある。ドラムの残響、ベースの振動、ギターの旋律に声の肉体性。全てが、今にも消滅が訪れそうな緊張感の中を繊細かつ静かに、そして最大に美しく鳴っている。ある一点でしか鳴らせない音を彼らはこの音源で最初から最後まで鳴らし続けている。物凄い演奏力である。しかも彼らはそのまま消滅してしまうのではなくネクストステップへ向かう。展開は進み更に激しい感情の揺れを迎え、彼ら4人が創り上げた世界への入り口を開ける。

そこにあるものはあなたが見るべき、感じるべきものだ。

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発売日 : 2009.2.28
自主制作
価格 : \500(tax in)

posted by puri at 22:53| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月05日

木製の椅子 「Naked Blues」

木製の椅子 「Naked Blues」

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極上のチル・ミュージックここに極められたり。

このアルバムに込められている音の全てが燃えているように耳へと届くが、しかしそれは暖炉のようにとても暖かい。メロウなメロディ、柔らかなギターの揺らめきがとても心地良く響き渡り、歌声が楽曲の舵を取りどこまでも連れて行ってくれる。しかもそれはリスナーを放置してどこかへ行ってしまう自分勝手なものではなく、常にリスナーを惹きつける。ここに鳴っている楽器や歌声は、全てあなたに向けて放たれているのである。

日々のどうでもいいことや面倒くさいことに疲弊し周囲を全てシャットダウンしてしまいたくなった我々に、優しい音楽がそっと手を差し伸べてくれる時がある。歌声や楽器がそっと耳に語りかけてくる時がある。だからこそ音楽は我々に必要不可欠なものであり生活に密着している。しかし音楽は非日常をも映し出す。

「Naked Blues」は普段僕の生活しているところから遥か標高高くまで連れて行ってくれる。それだけならばトランポリンや飛行機のような人工装置でも可能だが、彼女達はそれを音楽で可能にしてしまっている。年代を越えてマストアイテムになる期待のある極上サウンドがここに詰められている。

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発売日 : 2008.10.10
レーベル名 : Blues Boy Record
品番 : MBBR-1003
価格 : \2.000(tax in)
posted by puri at 18:35| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

SPLASH★LOVER 「JUMPLASH」

SPLASH★LOVER 「JUMPLASH」

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京都で主に活動する4人組バンド SPLASH★LOVER のファースト・ミニ・アルバム。

90年代後半に流行を極めた所謂「ミクスチャー・ロック」を根幹に置き、そこから更にパンクの性急感やロックにおける重圧なリフを吸収し、極め付けに耳に残るヴォーカルを加えている。全体的に感じられるポップな印象と裏腹に轟音でかき鳴らされるギターフレーズやどっしりと腰を据えたドラムのサウンドは、楽曲のグルーヴをより強固なものにしている。また轟音で攻め続けるだけでなく、アルバム中盤に収録されている「いつかまた」のようなセンチメンタルな楽曲が彼らのレパートリーにあることは、バンドの音楽に対する優れた柔軟性が為せる技である。近い将来に日本のミュージックシーンに大きな爪痕を残しそうな予感をさせるミニ・アルバムである。

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発売日 : 2008.11.19
レーベル名 : Gyro Music ENTERTAINMENT/J Star Record
品番 : GMEC-2003
価格 : \1,500(tax in)
posted by puri at 18:31| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月03日

People In The Box 「Bird Hotel」

People In The Box 「Bird Hotel」

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ファースト・フルアルバム「Frog Queen」から約一年、ベーシストの交代を経て制作されたセカンド・ミニアルバムである。

3人の三種三様の演奏とフロントマン波多野のヴォーカルがそれぞれ別の方向への拡がりを見せつつも、バンドサウンドとして中心の核へと向かって一つの楽曲を強固なものに仕立て上げている。つまりドラム・ベース・ギター・メロディ・リリックのそれぞれを取り上げてみると全てに違う趣が垣間見えるのだが、それが一つになった途端に紛れもない People In The Box のサウンドとして鳴らされているのである。#1「完璧な庭」で聴くことの出来るヴォーカル、ギターとリズム隊の噛み合わせは独特かつ絶妙である。所々に変拍子が仕掛けられ、複雑なリズムパターンを構築しているこの楽曲がとてもポップに耳に響いてくるのはその噛み合わせが故であろう。

彼らの独創性が外部との境界線をハッキリと引いた結果、その内部で自由なアプローチが次々と生まれ出てくるのではないだろうか。次回作はどんなアプローチで我々の耳を攻めてくるのか、期待が膨らむ作品である。

mixi

発売日 : 2008.12.3
レーベル : 残響レコード
品番 : ZNR-059
価格 : \1,890 (tax in)
posted by puri at 17:52| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

cinema staff 「document」

cinema staff 「document」

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新たな世代におけるバンドにとってジャンルというものはもう足枷でしか過ぎないのかも知れない。情報ツールの発達により、過度の細分化を経てしまったが為に寧ろ煩雑になってしまった「ジャンル」という枠組みを越え、現在では様々な音楽に触れることの出来る状態が当たり前になった。リスナーやアーティストが音楽嗜好の雑種性をデフォルトで有するようになったのである。

名古屋の4ピースバンド cinema staff は弱冠20代前半のメンバー4人により構成されるバンドである。彼らの雑種性はこのファースト・ミニアルバムで牙を剥いている。ここには初期衝動、緻密な演奏力、静寂、混沌、美しいコード、叩きつけるシャウトがある。背反するこれらのキーワードを取り込み、それをそのままキャンバスに叩きつけたかのような楽曲郡。「優しくしないで」のヴォーカルエフェクトやシャウトは彼らのその雑種性、あるいは二面性を表現しているように思えた。

そもそも人間は生まれながらに矛盾や背反を孕んでいる。全てを0か100で判断することはとても困難で、完璧であることの方が不自然ではないか。生きていく限り我々が抱えねばならない葛藤や感情の煩雑を、彼らはこの作品でありのままに表現しているのだ。アルバムタイトルをここで今一度思い出して欲しい。

myspace
mixi

発売日 : 2008.11.19
レーベル名 : 残響レコード
品番 : ZNR-058
価格 : \1.890(tax in)
posted by puri at 17:47| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月11日

Curve 「barricade」

Curve 「barricade」

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高い精神性により濾過され、不純物を一切取り除いた世界というのはここまで澄み切っているものなのか。存在するのは音で表現された感情の波と肉声のみである。

周囲の余分な障害を失せ、我々が容易に立ち入ることの出来ない彼らだけのスペースから解き放たれる楽曲のエネルギーは2ピースバンドの限界をとうに越えている。ヴォーカリスト・羅悠靖の歌声は無重力空間を一直線に飛んで行く。真冬の早朝の深呼吸にも似た緊張感のある息使いをもヴォーカル・トラックから感じ取ることが出来る。全ての緊張の糸は張り詰め、限界点を迎えたところで楽曲は一気に圧力を増し、解放する。極度の緊張の中の突然の解放は彼らの世界を極度のスピードで押し広げ、そしていつの間にか立ち入ることの不可能だと思われた彼らの世界のほんの一部に触れている自分に気が付く。何と居心地の良い世界だろうか。

前述の通り、これは彼らの高い精神性が創り上げた唯一無二の世界である。

mixi

発売日 : 2008.9.27
レーベル名 : same blue records, Liquid Trigger Discs
品番 : LQTD-001
価格 : ¥2,000(tax out)



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ARTLESS NOTE, the mornings 「ARTLESS NOTE × the mornings」

ARTLESS NOTE, the mornings 「ARTLESS NOTE × the mornings」

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楽曲においてメロディが心に直接届く働きを持つツールだとすれば、リズムはフィジカルに直接衝撃を与え得る武器である。

強化されたリズムが理論化される前の状態、つまりはカオス状態のままで脳を引っ叩いて過ぎ去っていく。これ程までに心地良いのは、一見乱雑に組み合わされたような奇数拍子・転調・ブレイク・キメの部品が全体を通してスムーズにドライブし、体感速度が途切れることなく寧ろ加速して凄まじい高揚感を得られるからである。また両バンドとも同じ武器を使用しながら、彼らのフィルターを通過させた後に表れたそれぞれの最終的アウトプットの対照、乱暴に言えば前半の the mornings の暴力性と後半の ARTLESS NOTE のポップ感が見事に際立ち、更にお互いの楽曲を増幅させていることもこのスプリットを名盤にしている一因ではないだろうか。

2バンド合作レアトラックも激カオティック。2008年の今だからこそ生まれた名盤。

■ARTLESS NOTE
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Myspace

■the mornings
mixi
Myspace

発売日 : 2008.9.27
品番 : ANMN-21040
価格 : ¥1,200(tax out)
posted by puri at 23:15| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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