2010年09月06日

Catalog of Personal Faults 「shapeshifter」

Catalog of Personal Faults 「shapeshifter」

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新世代カオティックロックバンド、若手の中でも群を抜く演奏力で定評のある Catalog of Personal Faults よりドロップされる4曲入りのデモ音源。

かつての隆盛期であった90年代後半、日本のオルタナティブロックシーンは急速に拡大した。ナンバーガールに代表されるようなロックとポストパンクの融合、それが持つ独特の乾いた空気感は実に発明的であり、当時のリスナーから圧倒的な支持を得た結果瞬く間に国内のロックミュージックのスタンダードの一つとなった。更に00年代を迎えるとロックは更なる雑食性を獲得し、ポストロックやマスロック、ニューウェイブリバイバルへとその音楽精神は継承されていくことになる。どの時代でもそうであると言えるかも知れないが、特に現在のロックシーンの発展模様は10年前では大凡予想のつかなかった動きを見せている。

Catalog of Personal Faultsのメンバーは人生で最も多感な時期をその10年の間に過ごしている。つまり彼らは上記の一連の流れを経て生み出された多様な音楽性を、化学変化としてではなくごく自然にビルトインしている新世代なのである。その彼らが叩きだす音の引き出しの振れ幅はとにかく凄まじい。メタリックなリフが鳴り響き、雪崩のようなドラムフレーズが溢れ出し、激情HCにも通じるシャウトが空間を切り裂くように痛みを伴って飛び出してきたかと思いきや、突然現れる幻想的なメロディラインやセンチメントを感じさせるコード感が切実に響き渡ったりする。下手するとくどくなってしまいかねないこの多ジャンル性が素晴らしいバランスで成り立っているのは、彼らの音楽性は彼ら自身にとって奇を衒ったものでなくストレートで自然な表現であるからで、我々がそこに驚いている限り彼らはこれからも予想外のサウンドを生み出し続けることだろう。

特に彼らの新たな境地である #3 「Marble」はバラード調の楽曲の中にも張り詰めた緊張感を感じさせる名曲である。

Myspace
mixi

発売日: 2010.7.16
自主制作
価格: ¥500 (tax in)
posted by puri at 22:52| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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