2009年09月03日

December 「a tower and the queen」

December 「a tower and the queen」

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耽美な空間に訪れる突然の轟音。しかしその轟音は極めて静かに鳴らされる。例えて言うのであれば、怒りを通り越してこみ上げて来る笑い。台風の目。感情のオーバーフローを通過した後の虚無感。豪雨の夜に窓を閉め切った部屋で一人佇んでいるような光景。混沌の中にいるのに、血液の流れや呼吸のリズムの変化といった微細な事象もはっきりと捉えられる状態。

December のサウンドは繊細であるが故に大胆であり、冷徹であるが故に優しい。美しく気高いギターの旋律に乗って届けられるのは、沸々と沸き上がって来るルードな感情の塊である。究極のプラスは究極のマイナスである、という言い方は少し乱暴過ぎる気もするが、ある限界を突破したものは真逆の属性を見せることがある。ラストナンバー「yesterday」の中盤に挿入されている無音に、尋常ではない感情の揺さぶりを覚えたのは私一人ではないはずだ。そして限界を超えたものを表現する発信者はとてつもない説得力を以て受信者を圧倒する。 40 分にも渡る壮絶な世界観を既に手中に収めたファースト・ミニ・アルバム。

Myspace

発売日 : 2009.8.4
レーベル名 : aurora oval records
品番 : AORD-001
価格 : \1,000(tax in)
posted by puri at 16:16| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

Teenagers Bloody KillinG 「love/purple/kanaria」

Teenagers Bloody KillinG 「love/purple/kanaria」

tbkg_jacket.jpg

前回のリリース作品「Into your skin E.P.」からメンバーチェンジを経て制作された 5 曲入りミニ・アルバム。録音エンジニアを担当したのは、過去に名立たるアーティスト達の録音に携わっている藤井辰好氏によるもの。

ディスクを再生した瞬間に全ての音のはっきりとした感触に出会い、藤井氏の巧みなエンジニアリングがバンドの世界観を多いに増幅させているということがよく解る。しかしクリアに冴え渡りまくるハイ・ハットワークやベースラインは明らかにメンバーのプレイヤビリティの成長によるものである。スペイシーにフレーズを奏で、完全に楽曲の核となっているギターの音色は一瞬耳に入っただけで 「TBKG の音が鳴っている」とリスナーに自覚させ得るオリジナリティを獲得している。不穏な、あるいは無機質に吐き捨てられているようなボーカルは一層の生々しさを纏いながら、ヘッドフォンを通じて直接脳へ侵入してくるかの如く迫り来る。前回の e.p. と比べ 4 人が 4 様の目覚ましい成長を遂げており、生々しさを全く損なわずパッケージングした記録的なアルバムである。

Myspace
audioleaf
mixi

発売日 : 2009.8.5
自主制作
価格 : \500(tax in)
posted by puri at 16:08| ディスクレビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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